検査報告書の「正常」が誤った目標である理由
民間の検査機関は、LDLコレステロールの基準範囲を検査結果の横に記載します。その範囲は一般人口向けに設定されたものです。年齢、血圧、喫煙状況、家族歴、あるいはすでに心血管イベントを経験しているかどうかは考慮されていません。
国際的な心臓病学会のガイドライン(ESC/EAS、AHA/ACC)では、単一のLDL数値は使用されません。リスク層別化された目標値が使用されます。LDLが3.0 mmol/Lで他のリスク因子がない男性と、高血圧、糖尿病、喫煙歴があり、父親が52歳で心臓発作を起こした55歳の男性では、状況が全く異なります。同じ数値であっても、片方にとっては安心できるものであり、もう片方にとっては危険なほど高い数値となり得ます。
この結果はマレーシアのプライマリ・ケアでよく見られるパターンです。重大な心血管リスクを抱える男性が、コレステロール値は正常だと言われ、LDL値2.8〜3.5 mmol/Lのまま過ごしていますが、ガイドラインに基づくケアであれば、数年前から1.8 mmol/L未満を目指すべきでした。
